税理士が解説する相続税コラム

相続の相談にはどんな資料を準備すればいいの?

相続の相談にはどんな資料を準備すればいいの

相続税申告のご相談をお電話等でいただく際に、99%の確率で聞かれる質問は、「相談に伺う際、どんな資料を準備すればいいですか?」です。

相続税の申告も含めた相続手続きには多くの資料が必要となりますが、どのような資料を、どこで手に入れればよいか、よくわからない方が大半です。

今回は相続手続きに最低限必要な資料や、その資料の集め方をご案内します。執筆:相続センター 一関事務所
公開:2020年3月18日

まずは相続人の確定のために ~会ったこともない兄弟姉妹が?

相続人を確認するために必要な資料は早めに集めておくようにしましょう。
相続人なんて身内なんだから、書類を確認しないでも知ってるよ!と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、手続きを進めるにあたり、書面での確認が必要となりますし、知らない兄弟姉妹が相続時に初めて発覚するケースもございます。
まずは下記の資料を準備して、相続人を確認しておきましょう。

被相続人(亡くなられた方)の出生から死亡までの戸籍謄本 → 本籍地の市区町村

結婚等を機会に市区町村を移転している場合、複数の自治体に依頼する必要があります。
郵送でも対応可能なため、遠隔地の自治体の場合は、電話で必要資料を確認して請求しましょう(戸籍謄本は実務上、司法書士に依頼することも可能です)。

相続人全員の戸籍謄本 → 本籍地の市区町村

兄弟が多い場合や、相続人が兄弟姉妹や甥、姪のような場合は、全員分集めるのに時間がかかるケースがあります。

遺言書・死因贈与契約書 → 自宅、公証人役場、法務局

自筆証書遺言の場合は裁判所での検認手続きが必要です。また、民法改正により、法務局で遺言書の保管が可能となりました。

印鑑登録証明書

相続人全員の印鑑登録証明書 → 居住地の市区町村、コンビニ等

本籍地と居住地が違う場合もございます。マイナンバーカードがあると、コンビニ等でも発行が可能なので便利です。

財産はどれくらいあるか ~推理力が必要?

相続人が確認できたら、続いては相続財産の確認です。
被相続人がどのような財産をもっていたか、通常知らされていないことが多いため、財産調査は推理小説や宝探しのようなものです。
以下の資料を手掛かりに根気よく探していきましょう。

土地・建物の固定資産評価証明書 → 不動産のある市区町村

毎年4月ころ、自治体から固定資産税の納税通知が届くかと思いますので、まずはその資料をご準備ください。ただし、隣の市区町村に実は山林や田畑をもっていて、評価が少額なため納税通知が郵送されてこない、というケースもございます。

生前に「どこどこに山をもっていた」「先祖はどこどこ出身だ」などを聞いたことがあれば、その自治体にも確認しておくことをおすすめします。また、先代名義のままの不動産もないかもあわせて確認しましょう。

土地建物の賃貸不動産の契約書 → 自宅

不動産を貸している又は借りている場合、契約書を確認しましょう。多額の敷金や保証金などが財産又は債務として存在していることあります。

残高証明書

預貯金残高証明書 → 各金融機関

相続開始日(死亡日)の残高証明書を各金融機関で発行してもらいましょう。その際、預金だけでなく、「全取引」を記載するようにしてください。また、可能であれば、相続時点の経過利息も付記してもらってください。

通帳

通帳 → 自宅及び各金融機関

通帳は財産調査の中核資料となります。できれば5年分以上の通帳を集めましょう。通帳を確認することで、生前の所得、契約している保険、証券会社への資金移動、生前贈与等の取引が把握できる可能性があります。

ちなみに金融機関には過去の取引履歴が最低10年保存されています。通帳がなくなってもそのデータを調べることは可能です(税務署も取引履歴をチェックしています)。

有価証券の残高証明書 → 各金融機関

株式や投資信託を持ちの方は証券会社等へご依頼ください。
なお、最近はネット証券の利用が多く、被相続人の利用金融機関が確認しにくいケースがございます。生前にスマホやパソコンでネット取引をしていた場合ご注意ください。

保険証書・支払通知書 → 保険会社、かんぽ、農協など

死亡保険金の他、年金保険や積立金のある建物更生共済なども相続財産に含まれることがございます。また、契約名義が相続人等でも、保険料負担者が被相続人である場合も同様に相続財産に含まれる場合もございます。

債務や葬式費用も忘れずに

債務は相続税を計算するに際して相続財産から控除できますが、借金などの債務が多い場合は相続放棄をすることも手段の一つです。相続放棄は原則として、相続の開始を知ってから3カ月以内に裁判所へ申し立ての手続きが必要なため、借金がある場合は早めに金額を確認しておきましょう。

借入金残高証明書 → 金融機関、関係会社など

知人に対して借金がある場合は相続人も知らないケースがほとんどです。生前の様子や通帳などから推察しましょう。

未払金 → 納税通知書、請求書等

一般的なものとしては、住民税、健康保険料、固定資産税、医療費、クレジットカードなどがあります。

葬儀費用 → 葬儀会社等

葬儀にかかった費用の請求書や領収書の他、領収書がでないお布施やお手伝い等の謝礼も含まれます。領収書がなくても、かかった費用はメモ等で残しておきましょう。

上記はあくまで必要な資料の一部ですが、おおまかな財産の把握と概算の相続税額の試算および申告報酬のお見積りには十分です。他の資料はお打ち合わせの際のヒアリングや、上記資料を確認後にあらためてご準備いただきます。
もちろん、上記資料が揃っていなくてもかまいませんので、お気軽にご相談ください。

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