税理士が解説する相続税コラム

相続税額は葬式費用で減らせる?覚えておきたい控除の範囲

相続税額は葬式費用で減らせる?覚えておきたい控除の範囲

相続の手続きをしなくてはいけない……。葬式費用の領収書は相続税申告に必要だと思い、保存されていると思います。
しかし、お葬式の手続きでお通夜から四十九日法要会費用の領収書、請求書、心付けなど多くの支払いがあり、覚えていない支払金額もあるのではないでしょうか。

実は、葬式費用は債務と同様に、相続財産からマイナス(控除)することができます!今回は、相続税の支払いを減らすことができる、大変重要な葬式費用の範囲について、ご説明いたします。
執筆:相続センター 北千住事務所
公開:2020年5月8日

葬式費用は何故控除されるのか

被相続人(亡くなった方)の葬式にかかった費用は、相続開始日(亡くなった日)において被相続人の債務といえるものではなく、基本的にご遺族の方が負担する費用ですが、相続において必然的に生じるものですので控除が認められます。

相続税額から、葬式費用を控除するためには根拠資料のコピーを申告書と一緒に提出する必要があります。
①葬儀社等から発行された領収書
②領収書の明細書
(領収書のみでも問題ありませんが、明細書も発行する葬儀社が多いです)

中には、読経料やお布施、心付けなど、領収書が発行されないものもあります。主に、お坊さんへのお支払いするものですね!しかし、下記の内容をしっかりとメモをしておくことで、根拠資料となり、相続財産から、お布施等の金額も控除ができます。

  • 目的(内容)
  • 支払日
  • 金額
  • お寺の名称(支払先の名称)
  • 連絡先
  • 住所

また、お寺へのお支払いだけではなく、生花代や火葬場での飲料費等についても、領収書がない場合は、上記のようにメモがあれば、相続財産から控除ができます。

葬式費用の範囲

葬式費用の範囲となる必然的に生じると考えられる葬式費用は下記のとおりです。

①通夜、告別式にかかった費用
②通夜、告別式にかかった飲食料代
③葬儀にて支払った心付け
④お寺へ支払ったお布施・戒名料・読経料など
⑤埋葬、火葬、納骨にかかった費用
⑥遺体の捜索、遺体や遺骨の運搬費用
⑦会葬御礼費

葬式費用に該当しないもの

①香典返戻費用
香典返戻費用とは葬儀で故人にお供えいただいた香典へのお返しを、四十九日が過ぎた後に、挨拶状ともにお送りすることが一般的です。しかしながら、会葬御礼費用とは別に香典返しを実施していれば、会葬御礼費用の部分は葬式費用に該当します。

葬式費用に該当しないもの

②墓碑、墓地、位碑の購入や借入料
墓地、仏壇、仏具は相続税の対象外のため、関連する費用は該当しません。
しかし、白木位碑は葬式費用に該当します(葬儀社の明細書に記載されています)。

また、生前に墓地などを購入しておくと相続税が非課税になります。
しかし、換金性のある金の仏像などは課税されますので注意してください。

③法会に要する費用
法会費用とは、初七日、四十九日、一周忌法要などに関する費用のことです。
ただし、初七日法要の場合は、通夜、告別式と同時に実施していて、代金が区別されていない場合には葬式費用に該当します。
また、四十九日に実施した納骨費用は葬式費用に該当します。

④医学上または裁判上の特別の処置に要した費用
死亡解剖にかかる費用(病理解剖、司法解剖)は、葬式と関係がないため、葬式費用に該当しません。

まとめ

葬式費用としてマイナス(控除)できるものとできないものがあることをぜひ覚えておいてください。
申告の際にマイナスできない葬式費用を含めて申告してしまうと、再度税務署に修正申告をし、追加の税金を支払わなくてはならない場合もありますので注意が必要です。

ご家族の葬儀が終わり、相続申告の準備を始めたいけれど、相談先が判らないという方はぜひ当センターまでお気軽にお問い合わせくださいませ。

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