税理士が解説する相続税コラム

相続放棄することで税負担が軽減するケースとは?

相続放棄、こんな場合はどうなる?

前回のコラムに続いて、相続放棄を取り扱います。

近年、平均寿命が伸びてきており、子どもが親よりも先に亡くなる「逆相続」のケースがしばしばあります。
その際の相続についてまとめました。
執筆:相続センター 水戸事務所
公開:2021年9月8日

相続放棄の手続と影響

相続放棄をするには、期限内に家庭裁判所へ相続放棄の申立の手続きが必要になります。
相続放棄が受理されると、法定相続人、相続税額の計算などに影響が出てきます。

関連コラム→「相続放棄とは ~手続きと影響を解説~

相続放棄と相続税額

相続放棄した場合の相続税額の例をご紹介します。

【例】

妻子がいない子Aが亡くなった場合、法定相続人は親になります(逆相続)。
親が相続放棄することで、法定相続人が兄弟姉妹の子Bになります。

相続放棄しない場合
相続放棄しない場合
相続放棄する場合
相続放棄する場合
   
1.第一次相続(被相続人:子A)
相続放棄:無
相続人:親
相続放棄:有
相続人:子B

差額
パターン①一次 パターン②一次
子Aの財産総額 10,000万円 10,000万円 0万円
2割加算 0万円 244万円 244万円
相続税額 1,220万円 1,464万円 244万円

2.第二次相続(被相続人:親)

子Aの死亡から5年後に、親が亡くなった場合を想定します。また、便宜上、子Aの相続で取得した財産1億円は増減しなかったものと仮定します。

※第一次相続から5年後の相続なので、相次(そうじ)相続控除を計算しています。また、第一次相続の際に納付した相続税額は分かりにくくなるため、財産総額から差し引いておらず、考慮していません。

相続放棄:無
相続人:子B
相続放棄:有
相続人:子B

差額
パターン①二次 パターン②二次
親の財産総額 20,000万円 10,000万円 △10,000万円
相次相続控除 △610万円 0万円 610万円
相続税額 4,250万円 1,220万円 △3,030万円

3.第一次相続及び第二次相続の合計相続税額
相続放棄:無 相続放棄:有
差額
パターン①一次+二次 パターン②一次+二次
相続税額 5,470万円 2,684万円 △2,786万円

関連コラム→「相次相続控除 ~相続税申告書は捨てずに保管しましょう~

このように、もともと親に財産が多くあり、妻(夫)子がいない子が先に亡くなった場合の相続は、親の財産が過大となることがあります。その場合、親の相続が発生したときに相続税額が多くなることがあります。

相続放棄することによって、親の財産の増加を抑えられるので、トータルの相続税額は相続放棄しないときよりも少なくなります。

おわりに

相続放棄には期限があり、相続税額にも影響がございます。
迅速かつ慎重に検討する必要がありますので、ぜひ私たち相続センターへご相談ください。

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