税理士が解説する相続税コラム

相続税が支払えない場合の対処方

相続税が支払えない場合の対処方

相続税の申告、納付は死亡の日の翌日から10カ月以内に行わなければなりません。
相続税は他の税金同様、納付期限までに現金による一括納付が原則となっています。

相続財産は多額ではあるが、不動産や株式の占める割合が多く、現金がない場合はどのようにすればいいのでしょうか。
執筆:相続センター 広島事務所
公開:2020年5月15日

延納・物納で納税する

分割払い(延納)や現金に代えてモノで納付(物納)という納税方法があります。
延納・物納については、納税者の申請により税務署に許可を受ける必要があり、金銭で納付することを困難とする事由があると認められるなどの一定の要件を満たす場合に限られます。

延納とはなんですか?(延納制度)

延納制度とは、相続税額が10万円を超え、金銭で納付することを困難とする事由があるなどのいくつかの条件を満たした場合には、申請書及び延納手続き関係書類を提出することにより、その納付を困難とする金額を限度として年賦(年払い)で納付することができます。
なお、この延納する相続税額に対しては利子税がかかります。

また、延納税額に相当する担保を提供する必要があります。
ただし、延納税額が100万円以内で、かつ、延納期限が3年以下である場合には担保を提供する必要はありません。

物納とはなんですか?(物納制度)

相続税を金銭による分割払いでも納税が困難な場合、「物納制度」というものがあります。
物納制度とは、納付を困難とする金額を限度として、申請書及び物納手続関係書類を提出することにより、相続財産そのものをもって納める納税方法です。

物納財産については、被相続人より相続した財産に限られます(相続人が保有していた財産を物納に充てることはできません)。
また、物納に充てることが出来る財産については優先順位が設けられています(被相続人から相続したものであれば何でも物納に充てることが出来るという訳ではありません)。
これは、国は物納財産を換金処分するため、換金化しやすい財産を優先的に物納に充てるよう求めているためです。

注意点は、相続税に付帯する加算税、利子税、延滞税は物納の対象外という点です。

相続税は現金での納税を原則としているため、物納としてモノを納めるには、現金がないことを証明し、かつ物納財産に価値あるものとして認められる必要があるため、延納以上に高いハードルがあると言えます。

注意点とまとめ

延納制度・物納制度はともに相続財産の状況や申請者ご自身が所有している財産の状況、収入や支出の状況及び近い将来(おおむね 1 年以内)における臨時的な収入や支出の状況を踏まえて、納付資力の確認を行うとともに、一定の要件を備えているかどうかなどをもとに許可の判断がされます。

これらの申請は相続税の申告期限までに申請手続等を行う必要があるため、間に合うよう早めに着手する必要があります。

延納と物納は、平成18年度の税制改正で条件が厳しくなりました。具体的には、金銭納付が困難であることを証明しなければなりません。
そのため実務的にはまず、金銭で払えるかどうかを検討する必要があります。それでも払えないときに、延納と物納を検討することになります。

当センターでは、延納と物納の実績がありますので、納税にお困りの方はご相談ください。

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