会社における決算とは?意義や流れ、注意点まで理解しよう

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監修者 宇都宮健太

決算業務に不安を感じている経理担当者は多いのではないでしょうか。決算は1年間の業績を明らかにする重要な業務ですので、流れや作成書類をしっかりと把握しておきたいです。決算の意義や作成書類、事前準備や注意点など幅広く解説します。決算の直前で慌てることがないよう、普段から理解を深めておきましょう。


1.決算の意義

決算とは、1年間の「収益」「費用」「資産」「負債」といった数字を集計して経営状況を明らかにする一連の作業です。会社が決算をする目的と法的根拠は次の通りです。

1-1.目的

決算には次のような効果がありますので、具体的に見ていきましょう。

  • 経営分析
  • 税務申告
  • ステークホルダーへの情報開示
  • 社会的信用の獲得
  • 経営分析

1年間の業績が明らかになるため、経営者が経営状況を判断する材料として活用できます。単に収益を見るだけでなく、成長性や安定性の判断、リスク要因の洗い出しなどに役立てることが可能です。

  • ステークホルダーへの情報開示

株主、取引先、融資先の金融機関といった利害関係人への情報開示は非常に重要です。正確で公正な情報を提示することで、より安定した関係を築けます。

  • 税務申告

決算により納税額の誤りを防止し、正確な申告が実現します。また適正に決算書類を作成することで、万が一税務調査が入った時も、会計処理の根拠を示すことができます。

  • 社会的信用の獲得

決算を公示することで企業活動の透明性が向上するほか、健全な経営の証明にもなります。また、決算書の作成や公示は法令で定められているため、法令順守の姿勢も見せることができます。

総じて社会的信用の確保に役立つでしょう。

1-2.決算の法的根拠

決算には、主に「作成」と「公告」の要素があります。それぞれの法的根拠は次の通りです。

1-2-1.決算書作成の法的根拠

【会社法】
会社法435条第2項では、株式会社は各事業年度に係る計算書類を作成しなければならないとしています。
計算書類には、貸借対照表損益計算書事業報告書、ならびにそれらの附属明細書などが含まれます。

【金融商品取引法】
金融商品取引法第24条では、所定の会社において有価証券報告書の提出定めてており、そのなかには「財務計算に関する書類」も含まれます。

1-2-2.法人税申告書の法的根拠

【法人税法】
法人税法74条では、国内法人は、各事業年度終了の日の翌日から2月以内に、税務署長に対し、確定した決算に基づき次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならないとしています。

1-2-3.決算を公示する法的根拠

【会社法】
会社法440条1項では、株式会社は定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表(大会社にあっては、貸借対照表及び損益計算書)の公告を行わなければならないと定められています。

参照 e-Gov 法令検索
会社法
金融商品取引法
法人税法


2.決算の種類は主に4つ

決算というと年度末に行う本決算を指すのが一般的ですが、他にも次のような種類があります。

  1. 年次決算(本決算)
  2. 半期決算(中間決算)
  3. 四半期決算
  4. 月次決算

2-1.年次決算(本決算)

当該年度末に行う決算で、全ての会社が実施しなければなりません。事業年度の区切りは会社が任意に決定できます。一般的には、4月1日から3月31日までを1事業年度とする会社が多いです。
また、事業年度の最後の月は特に「決算期」と呼ばれます。

2-2.半期決算(中間決算)

半年に一度行う決算で、上場企業等の一部企業は実施しなければなりません。非上場企業では作成は任意ですが、取引先や金融機関等から提出を求められるケースもあります。

2-3.四半期決算

3ヶ月に一度行う決算で実施は任意です。以前は有価証券報告書の提出義務会社は提出義務がありましたが、金融商品取引法の改正により、提出義務はなくなりました。

3ヶ月ごとの比較的短いスパンで経営状況を確認できるため、経営判断や投資判断がより的確にできるといえます。

2-4.月次決算

毎月行う決算で、実施は任意です。月ごとの経営状況を確認することで、経営判断の確認や方向性の微調整等に活用できます。社外向けではなく、目標と実績の乖離を見極めたりマネジメントに役立てたりと社内で活用されるケースが多いようです。決算の期間が短く、迅速に作成することが重視されます。


3.決算の流れ

ここからは、本決算の流れをご紹介します。

【本決算の流れ】

3-1.日々の仕訳を確認する
3-2.試算表を作成する
3-3.決算整理仕訳を行う
3-4.決算書を作成する
3-5.取締役会や株主総会での承認
3-6.法人申告書を作成する 
3-7.申告
3-8.保存義務を順守

3-1.日々の仕訳を確認する

決算に取り掛かるには、事業年度の仕訳が終わっている必要があります。記帳を完了させた後、誤りや漏れがないか確認します。帳簿のデータと実際の残高を突き合わせて誤差がないか調べます。決算時期に間違いが多く見つかると決算が進まないため、日々の仕訳を正確に行うことが重要です。

3-2.試算表を作成する

試算表とは、各勘定科目の借方/貸方の集計表です。正しく記帳していれば、借方/貸方の合計値は一致するため、記帳の整合性をチェックできます。逆に言えば、合計値が一致するまで先に進めません。

なお、会計ソフトを利用すると日々の仕訳から試算表を自動で作成できます。総勘定元帳から人の手で転記して作成するわけではないので、ヒューマンエラーを回避できます。

3-3.決算整理仕訳を行う

決算整理仕訳とは、期をまたぐ取引について帳簿上の数字と、実際の数字を合わせるために事業年度末に行う仕訳のことです。期中に作成した帳簿と決算時点での数字のズレを調整するのです。具体的には、次のような仕訳を行います。

  • 期末棚卸高から売上原価を算出
  • 貸倒引当金の設定
  • 固定資産の減価償却費の計上
  • 未払費用や前払費用といった経過勘定科目の計上
  • 有価証券の評価替え

3-4.決算書を作成する

会社の規模や組織構成によって作成する書類は異なりますが、株式会社が作成すべき書類には次のようなものがあります。

【計算書類】

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表

【その他】

  • 事業報告書
  • 計算書類の附属明細書
  • 事業報告の附属明細書

上場企業の場合、キャッシュフロー計算書や有価証券報告書の作成も必要です。

3-5.取締役会や株主総会での承認

会社法では、株式会社は決算書(計算書類)について定時株主総会での承認を得なければならないとしています。そのため、決算準備とともに株主総会の開催準備も必要です。

ただし取締役会設置会社で、かつ、会計監査人設置会社の場合は特例があります。この場合、取締役会で承認を行えば、株主総会での承認は不要です。ただし、取締役が株主総会で報告しなければなりません。

3-6.法人申告書等を作成する 

決算書をもとに納税申告書を作成します。株式会社が申告するのは、次のような税金です。

  • 法人税
  • 法人住民税
  • 法人事業税(特別法人事業税)
  • 地方法人税
  • 消費税

3-7.申告

申告書を提出し、適切な額を納税します。納付期限は原則として「事業年度終了日の翌日から2月以内」です。 例えば、事業年度が4月1日から3月31日までの会社であれば、5月31日までに納付します。

3-8.保存義務を順守

決算書や総勘定元帳、仕訳帳等の帳簿類は、会社法に基づき10年間の保存が定められています。また、領収書や請求書等については、税法で7年間の保存期間が定められています。

近年は紙ではなく電子データを保存することも多いでしょう。その際は、電子帳簿保存法の保存要件を満たすことが必須です。会計ソフトで電子データを保存する場合は、会計ソフトが電子帳簿保存法に対応していることを確認します。


4.決算で作成する主な書類

決算や申告において作成する主な書類を株式会社を例に紹介します。

<決算書に関わる書類>

【計算書類】

  • 貸借対照表(バランスシート)
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表

【その他】

  • 事業報告書
  • 事業報告の附属明細書
  • 計算書類の附属明細書

法人税に関連する書類

  • 法人税申告書及び地方法人税申告書(別表)
  • 適用額明細書
  • 法人事業概況説明書
  • 勘定科目内訳明細書

4-1.決算書に関わる書類

【計算書類】

  • 貸借対照表(バランスシート)

自社の資産(財産)、負債(借金)、純資産の状況をまとめたもので、財政状態を明らかにします。決算時点における財務的な体力が分かる書類です。

  • 損益計算書

事業年度の収益、費用、利益(収益-費用)をまとめたもので、事業年度の利益や成長性を明らかにします。事業年度の実績が分かる書類です。

  • 株主資本等変動計算書

株主資本等変動計算書は、事業年度の純資産の変動を明らかにするものです。貸借対照表の「純資産」の詳細で、新株の発行、剰余金の配当、自己株式の取得や処分といった要因による純資産の変更を記録します。

  • 個別注記表

個別注記表とは、貸借対照表や損益計算書などの決算書類に関連する事項をまとめた書類です。貸借対照表や損益計算書だけでは把握が難しい内容を補足します。

【その他】

  • 事業報告書

事業報告書とは、原則として決算書には書かれていない事業内容や体制等に関する情報を記載します。重要事項を補足することで、ステークホルダー等への説明責任をより深く果たすことができます。株式会社は作成の義務がありますが、記載事項は会社の種類によって異なります。

【事業報告書の記載事項の分類】

・公開会社
・非公開会社
・非公開会社で、かつ親会社や子会社がない会社

上記の会社の種類によって記載事項すべき事項が変わります。

  • 計算書類の附属明細書

上述の計算書類を補足する書類です。固定資産の明細や引当金、販売費及び一般管理費の明細などを記載します。企業の財務情報をより詳しく伝えることができます。

  • 事業報告の附属明細書

上述の事業報告書を補足する書類です。例えば、次のような事項の明細を記載します。

・他の会社での業務執行取締役等を兼ねる会社役員がいる場合の、兼務・兼職の状況
・親会社等と取引した場合の、自社の利益を害することへの有無や留意点

4-2.法人税関連の書類

税申告のうち、法人税に関連する書類をご紹介します。

  • 法人税申告書及び地方法人税申告書(別表)

株式会社や合同会社といった法人が、法人税を申告するための書類です。別表は複数の種類があり、法人ごとに作成書類が異なります。

【作成すべき別表の例】

・別表1 各事業年度の所得に係る申告書
・別表2 同族会社等の判定に関する明細書
・別表4  所得の金額の計算に関する明細書
・別表5-1  利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書
・別表5-2  租税公課の納付状況等に関する明細書

 

多くの会社で作成される別表を挙げました。ただし、申告書(別表)は年度ごとに変わります。作成の際は、最新の情報をご確認ください。

詳細:国税庁「ホームページの法人税申告書一覧表

  • 適用額明細書

法人税関係特別措置の規定を適用する場合に必要な書類です。実際に適用した特例の明細を記載し、提出します。なお、規定を適用しない場合には提出は不要です。

  • 法人事業概況説明書

法人事業概況説明書とは、納税地、事業内容、経理の状況、勘定科目等を記載した書類です。国税庁が公表している書式を埋める形で作成できます。

詳細:国税庁「法人事業概況説明書(PDF)

  • 勘定科目内訳明細書

勘定科目内訳明細書とは貸借対照表や損益計算書などにおける、勘定科目ごとの期末残高や発生額を記載した書類です。

  • 決算報告書

決算で作成した計算書類です。具体的には、次の書類です。

・貸借対照表
・損益計算書
・株主資本等変動計算書
・個別注記表


5.決算の事前準備

決算をスムーズに行うには、事前の準備が重要です。決算業務をスムーズに行うため、次のことを予め行っておきましょう。

  • 実地棚卸の準備
  • 現預金の残高確認
  • 売掛金・買掛金の残高確認
  • 固定資産の残高確認

1.実地棚卸の準備

棚卸の準備として、棚卸在庫の対象を確認し種別ごとに整理しておきます。破損や劣化によって商品として扱えない物も事前に分けでおきます。実施日は早めに周知するほか、棚卸のマニュアルを整備することも重要です。それらの準備を確実に行うことで、より正確に棚卸ができるでしょう

2.現預金の残高確認

決算日時点の口座の残高証明書、借入金がある場合は借入金残高証明書を金融機関から発行してもらいます。決算日の残高と帳簿とのズレを確認することで、決算整理仕訳に役立ちます。

3.売掛金・買掛金の残高確認

取引先別に売掛金・買掛金の残高を確認します。具体的には、次の2つを突き合わせます。

  • 実際の残高
  • 取引先別売掛金管理表、取引先別買掛金管理表との残高

また、毎月の締め日と決算日にズレがある場合(※)は、別途以下の項目もまとめておきます。

  • 締め後の売上の金額(取引先別)
  • 締め後の仕入の金額(取引先別)

※例えば、毎月の請求日が「20日」で、決算日が「31日」の場合

4.固定資産の残高確認

固定資産の残高確認です、次の2つを突き合わせます。

  • 帳簿に記載されている固定資産の金額
  • 固定資産台帳の合計金額

そうすることで、期中に取得や売却した固定資産の計上漏れがないか確認できます。特に処分した固定資産がある場合、資金の流れが見えにくく漏れが発見しにくいので注意します。


6.決算申告の締め切りとペナルティ

決算申告のうち、法人の申告期限は原則として「決算日の翌日から2カ月以内」です。期限の特例と、期限を過ぎてしまったときの取り扱いを確認します。

6-1.申告期限の延長ができるケース

一定の場合は、申告期限の延長が可能です。代表的なケースをご紹介します。

  • 定款で株主総会を「事業年度終了の翌日から3カ月以内に招集する」と定めているケース

この場合、2ヶ月以内に決算が確定せずに申告書の提出が間に合わない事態が考えられます。そういった場合は、申告期限の延長の特例の申請書を提出することで、期限を決算から「3ヶ月以内」に延長させることが可能です。

ただし、延長されるのは申告書の提出期限だけで、納税期限は延長されないことに注意します。

  • 災害等で納付が困難なケース

災害をはじめとしたやむを得ない事情がある場合、国税庁が認めれば税金の申告・納付期限が延長されます。延長される期限は、やむを得ない事由がやんだ日から2月以内です。

詳細:国税庁「C1-17 定款の定め等による申告期限の延長の特例の申請

【法人と個人事業主の申告期限の違い】

法人の場合は定款で任意に事業年度を定めることが可能で、事業年度(決算日)を起点に決算や申告日時が定められています。一方で個人事業主の場合は事業年度は1月1日から12月31日までと定められています。それに基づき、所得税や消費税の申告日時が定められています。

6-2.申告期限を過ぎた場合のペナルティ

申告期限を過ぎてしまった、もしくは申告額が不足してまった場合のペナルティは次の通りです。

6-2-1.延滞税

法で定められた期限までに納付が完了しないと、延滞税が課せられます。延滞税は利息的な性質です。

納付をしていない場合だけでなく、納付額が不足している場合も含まれます。申請内容が誤っていたことで、期限内に納付しても延滞税が発生することがあるので注意します。

延滞税の計算

延滞税の計算は、2ヶ月を境に変わるので注意します。

  • 納付期限日の翌日から2ヶ月以内に納付する場合
    税率は、原則年率7.3%です。
  • 納付期限日の翌日から2ヶ月を超えて納付する場合
    税率は、原則年率14.6%です。

6-2-2.無申告加算税

法定申告期限から1ヶ月以上過ぎてしまった場合や、期限後申告における修正・更生があった場合など、一定の場合には無申告課税が課されます。無申告課税は、期限内に申告しなかったことに対するペナルティ的な性質です。

【無申告課税の税率】

無申告課税の税率は、50万円を境に変わるので注意します。

  • 50万円以下 20%
  • 50万円超 20%

6-2-3.重加算税

申告内容に仮装や隠蔽があると判断された場合に課されるのが重加算税です。期限内に申告していても悪質性があると判断あれば、課される可能性があります。

【重加算税の税率】

無申告の場合 40%
申告済だが悪質性があると判断された場合 35%

※これらの年率・税率は変更される可能性があります。


7.決算を効率的に行うためのポイント

決算の一連の手続きをスムーズに行うためには、次のような体制を整えましょう。

  • 前倒しで作業を行う

事前の準備をしておくことで、決算作業がしやすくなります。そのため、出来ることは前倒しすることが重要です。また、決算の準備においては、実地棚卸や固定資産の現状把握などが必要です。経理部だけでなく現場の各部署の協力を得るためにも、早い段階から計画を立てておくことが望ましいでしょう。

  • 月次決算を行う

月次決算を行うとこまめに数字を確定させられるため、年次決算の負担軽減につながります。また、決算作業に慣れることで、オペレーションの効率化やミス回避の効果も期待できます。

  • 作業フローのスリム化を計る

作業フローのスリム化を追求することも重要です。フローの見直しのほか、ルーツの活用も検討します。例えば会計ソフトを活用することで、取引データの自動取り込み、口座連携、クレジット連携などが叶います。
また、社外でも行える作業を切り取ってアウトソーシングする選択もあります。


8.決算時の注意点

決算書の内容に不備があると、追徴課税が発生するだけでなく、次のような弊害が生じるので注意します。

  • 税務調査のリスクが増してしまう

決算書に疑問があったり、過去に延滞等の事実があると、税務調査のリスクが増します。税務調査は決算書の不備を指摘される可能性があるだけでなく、対応の時間と手間がとられる点もデメリットです。

  • 青色申告が取り消されてしまう

2年連続して期限内に申告書の提出をしない、帳簿に不備がある、決算書の内容に改ざん等があるといった場合は、青色申告者としての承認が取り消されます。

  • 社会的な信用を失ってしまう

取引先や金融機関、もしくは消費者の信用を失う恐れがあります。一度失った信用を取りもどすのは簡単ではなく、長期的な損失になりかねません。


9.決算業務の質向上には税理士事務所との連携が鍵

期限のある決算業務においては、スピード感はもちろん正確性も重要です。しかし、時間に追われる中で正確性まで追い求めるのは難しいかもしれません。そういった場合は、税理士事務所と連携することでスピードと正確性を両立させることが可能です。

経験豊富な税理士事務所であれば、さらに節税対策、融資対策、事業承継など様々な相談に対応できます。これらの悩みを抱えている会社様は、課題解決に寄与する税理士事務所を探してみてはいかがでしょうか。


10.まとめ

決算は事業年度をまとめる重要作業です。また、経営分析・ステークホルダーへの情報開示・社会的信用の獲得、納税申告など、多くの目的があります。正確性とスピード感が求められるため、日頃の作業を丁寧に行うことや早めの準備、信頼できる税理士との連携などによって決算の質向上を目指しましょう。