PMIとは?コンサルタントが実際に行う仕事内容を紹介

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監修者 山田翔吾

「PMIの仕事ってどんなことをするんだろう?」

そう思ったことはありませんか?

PMIはM&Aでひとつになった会社のこれからをつくる、とてもやりがいのある仕事です。

本記事ではPMIコンサルタントが実際に行う仕事内容を4つのポイントに分けてご紹介しています。

そして、辻・本郷FAS株式会社では、この仕事に興味を持つあなたを歓迎しています。

ぜひ最後までご覧ください。


1.PMIとは買収先と被買収先の統合作業

PMIとはM&Aの後に、買収先企業と被買収先企業を統合をする作業のことを指します。

それぞれの会社が持つ仕組みや文化を整理し、会社同士が一つのチームになるまでを支える仕事です

M&Aは契約が終わった瞬間がゴールなのではなく、そこからが新しい会社の始まりです。PMIはその最初の一歩を形にしていく重要な役割を担います。

例えば、経営ビジョンを明確にして社員全員に共有したり、人事制度や会計システムをそろえたりすることもPMIの一部です。

どの社員も同じ方向を見て働けるようにするために、経営と現場の橋渡しを行います。


2.PMIコンサルタントが実際に行う仕事内容

PMIのコンサルタントはM&A後の統合を進める中で、様々な役割を担います。

ここではその中でも中心となる4つ仕事をご紹介します。

2-1.統合の方向性を決める

PMIの最初のステップはいきなり作業に入るのではなく、「どんな会社を目指すのか」統合の方向性を決めることから始まります。この方向性を決めるまでの流れは以下の通りです。

M&Aが成立した直後は、両社の文化や考え方が異なるため、まずは経営層の意向をヒアリングします。「どの事業を主軸にするか」「ブランドは統合するのかなど」会社の根本に関わる方針を整理し、共通のビジョンを書きます。

その後、両社の現状を詳しく把握します。組織構造や業務の流れ、人事制度や会計システムの違いを洗い出し、どこを合わせる必要があるか明確にします。

方針と現状を整理したら、統合に必要なタスクやスケジュールをまとめた「PMI計画書」を作成します。タスクやスケジュールを整理し、各部門が動けるように準備をします。この計画書が、統合を成功に導く設計図になります。

最後に、目指す方向を早期に社員が理解し混乱を防ぐため、経営陣が決めた方針共有のための説明会や資料作成を支援します。情報を整理して伝えるのもPMIコンサルタントの大切な仕事です。

「統合の方向性を決める」ことは、PMIの出発点となるフェーズです。

2-2.組織と人をまとめる

統合の方向性が決まったら、次に「組織と人をまとめる」フェーズに入ります。それぞれの会社にある文化や人事制度、働き方を整理し、社員全員が同じ方向に向かっていけるように整えます。

異なる組織が一緒に働くためには、仕組みをそろえることと、気持ちをそろえることの両方が欠かせません。

まず最初に取り組むのが、組織体制や人事制度の統合です。給与や評価制度、福利厚生の仕組みなどを比較し、どちらか一方の制度を採用するのか、新しい制度を作るのか検討します。同時に、同じポジションなど重なる役割が発生しないように調整も行います。

次に、社員への情報共有とコミュニケーション支援をします。新たな経営方針や制度変更を社員に伝える説明会を企画・支援します。

最後に新体制に合わせた教育プログラムや研修のサポートも行います。文化や価値観の違う社員もスムーズに働けるよう、共通のルールや考え方を育てます。

PMIコンサルタントは制度だけでなく「人の気持ち」もまとめながら会社が一つのチームとして動き出せるよう支えていきます。

2-3.仕組みを整える

組織と人がまとまったら、次は会社を動かす「仕組み」を整えます。ここでは日々の業務フローやシステム、会社の仕組みなどを整理し、社員がスムーズに仕事を進められる環境を整えます。具体的には以下のような項目を整えていきます。

項目主な内容目的
業務プロセス営業・経理などのやり方を
統一
作業のムダ削減・効率化
システム販売管理や会計ソフトを統合データ共有・スピードアップ
データ分析売上・コストを定期的に確認改善点の把握と成果の見える化

まずは業務プロセスの見直しをします。営業や経理、法務など部門ごとに異なるやり方を洗い出し、どちらの会社の方法を採用するか、あるいは新しい方法を作るかを検討します。

次にシステムや会計の統合を行います。例えば販売管理システムや会計ソフトなど、それぞれの会社で使っていたツールを一つにまとめる支援をします、システムが統一されることで、経営データの集約や情報共有がスムーズになり、意思決定のスピードも上がります。

最後に統合後のデータ分析や改善提案も行います、売上やコストなどの数値を定期的にチェックし「どこに改善の余地があるか」「どんな成果が出ているか」を見える化します。こうしたサポートを通じて会社全体が動きながら育っていく仕組みを整えます。

2-4.成果を生み出す

統合が完了した後も、PMIの仕事はここで終わりではありません。これまでに計画した内容が機能しているかを確かめ、会社全体の成果につなげていきます。

まず統合前に立てた目標と実際の成果を照らし合わせます。コスト削減・売上拡大・業務効率化といったM&Aの目的が達成しているかを数値で確認します。必要に応じて改善策も提案します。

次に現場の声を拾い上げることも大切な役割です。社員や管理職にヒアリングを行い、「やりづらくなったことはないか」「新制度がうまく機能しているか」を確認します。統合後に発生したギャップや不具合を調整し、現場が気持ちよく働ける環境を整えます。

その後は定期的なモニタリングをし、進歩を数値で管理します。「Plan → Do → Check → Act」のサイクルを回しながら状況を確認し、改善を重ねていきます。

PMIコンサルタントの仕事は統合の完了で終わるのではなく、成果を出し定着させるところまで見届けることです。


3.PMIに興味をお持ちの方はぜひ辻・本郷 FAS株式会社へお問い合わせください

PMIの仕事を知り「やりがいがありそう」「自分の経験が生かせるかもしれない」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。これらの仕事を通し、「企業の成長を支えたい」と感じた方へ。

辻・本郷 FAS株式会社では、そんな思いを持つ方を歓迎しています。当社では中小企業から大手まで様々な企業のPMI支援を行っています。

PMIの現場では会社の中に入り、経営陣と社員の橋渡しとして長期間伴走することもあります。時には現場の社員が不安や不満を抱えている場面にも立ち会い、課題を一つずつ整理していきます。少しずつ会社が一つになっていく瞬間を間近で感じられるのはPMIコンサルタントの大きなやりがいです。

「壁が出てきても一体感を持って会社が生まれ変わっていく。その橋渡しができた時、感謝の言葉をもらえるのが何より嬉しいです。」(辻・本郷 FAS株式会社 PMIコンサルタント)

辻・本郷 FASは税務・会計・労務などを専門とする辻・本郷グループの一員です。そのためPMIの現場で出てくる細かい専門的な課題にも、グループの知見を活かして連携しながら対応できます。

 

辻・本郷 FAS株式会社では、あなたの経験を活かしながら企業の未来を支える仕事に挑戦できます。PMIの仕事にご興味をお持ちの方はぜひお問い合わせください。


4.まとめ

PMIは、M&A後の会社を一つにまとめ、

「方向性を決める」「人をまとめる」「仕組みを整える」「成果を出す」

という主に4つの仕事があります。

仕事内容主な内容
統合の方向性を決める経営方針や統合計画を策定
組織と人をまとめる制度統合・研修・説明会などを実施
仕組みを整える業務プロセスやシステムを統一
成果を生み出す数値管理・改善提案を継続

PMIコンサルタントは、経営と現場の橋渡しをしながら企業の未来を支える仕事です。

この記事が、PMIの仕事を知るきっかけになり、「自分にもできるかも」と思ってもらえたら嬉しいです。

あなたの新しい一歩を、応援しています。