トラックの耐用年数一覧|減価償却の計算方法や仕訳も解説

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監修者 宇都宮健太

    「トラックや中古トラックの耐用年数は何年?」

    「減価償却や仕訳処理がよくわからない」

    そういったお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

    トラックを購入した場合は、一度に全額を経費計上するのではなく、法定耐用年数に応じて減価償却を行う必要があります。

    また、トラックの耐用年数は車種や用途、新車か中古車かによって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

    本記事では、トラックの法定耐用年数一覧、中古トラックの耐用年数の計算方法、減価償却の考え方や仕訳処理についてわかりやすく解説します。


    1.トラックの法定耐用年数一覧

    トラックの減価償却を行う際は、まず「法定耐用年数」を確認する必要があります。

    法定耐用年数とは、税務上「何年にわたって減価償却を行うか」を定めた年数です。トラックは用途や車種によって耐用年数が異なり、営業用か自家用かでも変わる場合があります。

    また、中古トラックの耐用年数は、購入時点での経過年数によって変わります。

    主なトラック・車両の法定耐用年数は以下のとおりです。

    車両区分具体例用途・区分法定耐用年数経過1年経過2年経過3年
    軽貨物車軽バンなど貨物用4年3年2年2年
    小型貨物車2tトラックなど貨物自動車4年3年2年2年
    大型貨物車大型トラック・ダンプカー貨物自動車5年4年3年2年
    冷蔵・冷凍車冷凍配送車など特殊用途自動車5年4年3年2年
    ミキサー車生コン車特殊用途自動車5年4年3年2年
    クレーン付きトラックユニック車など特殊用途自動車5年4年3年2年
    パッカー車ごみ収集車特殊用途自動車5年4年3年2年
    トレーラー被けん引車運送用4年3年2年2年
    フォークリフト倉庫・工場内車両構内運搬車4~5年3~4年2~3年2年

    ※「経過1年」「経過2年」などは、中古取得時点での経過年数を表しています。また、実際の耐用年数は、最大積載量・車両総重量・用途などによって細かく区分されます。

    ※トレーラーは、けん引する側ではなく、被けん引車(後部荷台部分)の耐用年数を記載しています。なお、ホイールローダーなどの大型特殊自動車は、「車両運搬具」ではなく「機械装置」等に分類される場合があり、耐用年数が異なるケースがあります。

    1-1.新車トラックの耐用年数

    新車トラックの耐用年数は、一般的に4~5年です。

    たとえば2tトラックなどの小型貨物車は4年、大型トラックやダンプカーなどは5年とされています。

    新車の場合は、中古車のような再計算は行わず、税法で定められた法定耐用年数をそのまま使用します。

    また、トラックの耐用年数は、車種や用途によって異なる場合があります。

    営業用車両は走行距離や使用頻度が高く、消耗が激しい前提で耐用年数が短めに設定される傾向があります。

    1-2.中古トラックの耐用年数

    中古トラックの耐用年数は、新車時の法定耐用年数をそのまま使用するわけではありません。

    中古資産は、すでに一定期間使用されているため、「簡便法」と呼ばれる方法で耐用年数を計算します。

    計算方法は、

    • すでに法定耐用年数を超えているか
    • まだ法定耐用年数が残っているか

    によって異なります。

    1-2-1.法定耐用年数を超えた中古トラック

    中古トラックがすでに法定耐用年数を超えている場合は、「簡便法」によって耐用年数を計算します。

    計算式は以下のとおりです。

    耐用年数=法定耐用年数×0.2

    たとえば、法定耐用年数5年の大型トラックを、すでに8年間使用していた場合は、

    5年×20%=1年

    となります。

    ただし計算結果が2年未満になる場合は、耐用年数は2年となります。

    そのため、このケースでは耐用年数は2年です。

    1-2-2.法定耐用年数が残っている中古トラック

    中古トラックがまだ法定耐用年数内である場合も、「簡便法」によって耐用年数を計算します。

    計算式は以下のとおりです。

    耐用年数=(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×0.2)

    たとえば、法定耐用年数5年の大型トラックを2年間使用していた場合は、

    (5年-2年)+(2年×20%)=3.4年

    となります。

    1年未満の端数は切り捨てるため、この場合の耐用年数は3年です。

    なお、中古トラックの耐用年数は、車検の残存期間ではなく、税務上の計算によって決定されます。車検期間と法定耐用年数は異なる点に注意が必要です。


    運送業の税務顧問

    2.トラックの減価償却の計算方法

    トラックを購入した場合、購入費用を一度に全額経費計上するのではなく、法定耐用年数に応じて複数年にわたって減価償却を行います。

    減価償却の計算方法には、主に以下の2種類があります。

    • 定額法
    • 定率法

    それぞれ、減価償却費の計上方法や特徴が異なります。

    2-1.定額法|耐用年数にわたって均等に償却する方法

    定額法とは、毎年同じ金額を減価償却費として計上する方法です。

    たとえば、500万円のトラックを耐用年数5年で減価償却する場合は、

    5,000,000÷5=1,000,000

    となり、毎年100万円ずつ減価償却費を計上します。

    定額法は毎年同じ金額を減価償却費として計上する方法です。

    毎年の経費額が一定になるため、利益計画を立てやすい点がメリットです。

    なお、個人事業主は原則として定額法が適用されます。

    2-2.定率法|初年度ほど大きく償却する方法

    定率法とは、購入初年度に大きく減価償却し、その後徐々に減価償却費が小さくなっていく方法です。

    毎年、「まだ減価償却していない残りの金額」に対して一定の割合を掛けて計算する点が特徴です。

    たとえば500万円のトラックに「毎年残っている金額の40%を減価償却する」とします。

    初年度の減価償却費は以下のとおりです。

    5,000,000×0.4=2,000,000

    この場合、初年度は200万円を減価償却費として計上します。

    次年度は、500万円から初年度に減価償却した200万円を差し引いた300万円に対して、再び40%を掛けて計算します。

    そのため、償却費は年々小さくなっていきます。

    定率法は購入初期に大きく経費計上できるため、利益を抑えやすい点が特徴です。

    なお、定率法を適用する場合は、事前に税務署へ届出が必要となるケースがあります。


    3.トラックの減価償却と仕訳処理

    トラックを購入した場合は、「車両運搬具」として固定資産に計上し、法定耐用年数に応じて減価償却を行います。

    減価償却では購入時の仕訳だけでなく、毎期の減価償却費の計上も必要です。

    以下ではトラックの購入時の仕訳と、減価償却費を計上する際の仕訳について解説します。

    3-1.トラック購入時の仕訳

    トラックを購入した際は、「車両運搬具」として固定資産に計上します。

    例えば、500万円のトラックを現金で購入した場合の仕訳は以下のとおりです。

    借方貸方
    車両運搬具5,000,000円現金5,000,000円

    この仕訳は、「500万円のトラックという資産を取得した」ことを表しています。

    なお、トラック購入時には、車両本体価格だけでなく、納車費用や車庫証明費用などを取得価額に含めるケースがあります。

    一方で自動車税や保険料などは、取得価額に含めず、その年の費用として処理するケースもあります。

    また、中小企業者等に該当する場合は、一定金額未満の資産を購入時に一括で経費計上できるケースがあります。

    なお、ローンで購入した場合は貸方が「未払金」や「長期借入金」などになるケースがあります。

    3-2.減価償却費を計上する際の仕訳

    トラックは購入時に全額経費化するのではなく、耐用年数にわたって少しずつ減価償却費を計上します。

    減価償却費を計上する方法には「間接法」と「直接法」の2種類があります。

    3-2-1.間接法

    間接法とは、取得した資産の金額はそのまま残し、「減価償却累計額」という勘定科目を使って減価償却額を別管理する方法です。

    現在は間接法が一般的に用いられています。

    たとえば、年間100万円の減価償却費を計上する場合の仕訳は以下のとおりです。

    借方貸方
    減価償却費1,000,000円減価償却累計額1,000,000円

    間接法では、取得価額を残したまま減価償却累計額を別管理できるため、

    • いくらで購入したか
    • これまでにいくら減価償却したか

    などを把握しやすい点が特徴です。

    3-2-2.直接法

    直接法とは、減価償却費を計上する際に、資産そのものの帳簿価額を直接減額する方法です。

    年間100万円の減価償却費を計上する場合の仕訳は以下のとおりです。

    借方貸方
    減価償却費1,000,000円車両運搬具1,000,000円

    直接法では、資産勘定そのものが減少していくため、帳簿上の車両運搬具残高は毎年小さくなっていきます。

    一方で、取得価額と累計減価償却額を分けて確認しにくい点があります。

    そのため、現在の実務では取得価額と減価償却累計額を分けて管理しやすい間接法が採用されるケースが一般的です。


    運送業の税務顧問

    4.トラックの減価償却に迷う場合は辻・本郷 税理士法人の活用をご検討ください

    トラックの減価償却は、車種や用途、中古車かどうかによって耐用年数や処理方法が異なります。

    特に中古トラックや大型特殊自動車は、資産区分によって取り扱いが変わるケースもあり、判断に迷う場面も少なくありません。

    辻・本郷 税理士法人では、豊富な実績と専門知識をもとに、減価償却や固定資産管理に関するご相談にも対応しています。

    トラックの減価償却や固定資産管理にお悩みの際は、ぜひ辻・本郷 税理士法人をご活用ください。


    5.まとめ

    トラックの減価償却では、車種や用途に応じた法定耐用年数を確認したうえで、適切な方法で減価償却を行うことが重要です。主なポイントをまとめると、以下のとおりです。

    項目内容
    新車トラックの耐用年数一般的に4~5年
    中古トラックの耐用年数簡便法で再計算する
    法定耐用年数超えの中古法定耐用年数×20%で計算
    定額法同じ金額を減価償却する方法
    定率法初年度ほど大きく減価償却する方法
    トラック購入時の勘定科目車両運搬具
    間接法減価償却累計額で別管理する方法
    直接法資産勘定を直接減額する方法
    注意点車検期間と法定耐用年数は異なる

    減価償却の方法や耐用年数によって、毎年の経費額や利益計画にも影響が出るため、適切に処理を行うことが大切です。

    本記事が、トラックの耐用年数や減価償却について理解する際の参考になれば幸いです。