アメリカの死亡証明書と日本の除籍謄本の比較

アメリカ・ハワイ州における国際税務や遺産相続について、現地在住の弁護士が具体的な事例をご紹介します。 

1.はじめに

死亡の証拠となる死亡証明書は、遺産計画、または遺産処理の目的を遂行するために、極めて重要な書類です。

対象となる故人が亡くなったことを十分に証明するため、プロベート裁判所への提出や、トラストがある場合は後任のトラスティー(受託者)に引き継ぐ書類作成に用いられます。

2.アメリカの死亡証明書

アメリカの死亡証明書は通常、緑色の1ページの用紙に、故人の名前、亡くなった日時や理由、社会保障番号等の情報が記載されたものになります。

一般的に、故人が亡くなられた市、または群の検死官が、死亡証明書に署名をして、その証明書を市、または群に所在する「人口動態登録局(Vital Records Office)」に提出します。

故人の遺族は、葬儀を担当した葬儀社に死亡証明書を注文することができますが、“Vital Records Office”から原本を直接取り寄せることもできます。

実際には、葬儀社はこの手続きに慣れているため、遺族は葬儀社に依頼するケースが多く見られます。

遺族は入手した死亡証明書を、故人の遺産処理等を担当する弁護士に提出することができます。

3.日本の除籍謄本

アメリカで発行される死亡証明書と同一、または同等の証明書は、日本には存在しません。

日本で人が亡くなると、その故人は戸籍謄本から除かれます。この手続きは「除籍」として「除籍謄本」に記録され、故人の死亡の事実や戸籍の更新内容が記載されます。

アメリカでプロベートを開始する際、除籍謄本を英訳し、プロベート裁判所に提出することができます。場合によっては、その英訳にアポスティーユ(公的証明)が必要となることもあります。

4.まとめ

アメリカでの遺産処理に備えるため、アメリカの死亡証明書を取り寄せる方法と、故人がアメリカ以外の国で死亡した場合に、アメリカの死亡証明書に相当するものとして、どの書類を提出すれば良いのか、あらかじめ把握しておくことをお勧めします。

TH弁護士法人パートナー 米国弁護士 本郷 友香(ほんごう ゆか)

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