モデルハウスの会計処理はどうする?減価償却の耐用年数の考え方

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監修者 宇都宮健太

モデルハウスを扱う際に、会計処理として「この建物は何年で減価償却するのか」「耐用年数は何年か」といった問題に直面するケースは少なくありません。

特に、展示用として一定期間のみ使用し、その後は売却や解体を予定している場合、「一般の住宅と同じ耐用年数でよいのか」「もっと短く設定できるのではないか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

結論からいえば、モデルハウスの会計処理は、モデルハウスの使用形態や、使用形態に応じた資産区分によって大きく分けられます。

ただし、実務においては、使用実態や契約形態によって判断が分かれる場面もあり、誤った処理をしてしまうと税務上のリスクにつながる可能性もあります。

この記事では、モデルハウスの会計処理について、法定耐用年数の基本から減価償却や売却時の扱いまで、迷いやすいポイントを整理して解説します。

「なぜその扱いになるのか」を理解できる構成としていますので、自社のケースに当てはめながら読み進めてください。


1.モデルハウスの資産区分によって、会計上の扱いが異なる

モデルハウスの会計処理を考えるうえで重要な論点が「建物をどの資産として扱うのか」という点です。

モデルハウスは「固定資産」として扱う場合と、「棚卸資産(販売用資産)」として扱う場合があり、この区分によって減価償却の有無耐用年数の適用方法が異なります。

1-1.固定資産として計上する場合

まず、モデルハウスを広告・展示目的で一定期間使用する前提で保有する場合には、「固定資産」として計上されるのが一般的です。この場合は、法定耐用年数に基づいて減価償却を行い、毎期費用化していきます。

また、モデルハウスが固定資産に該当し、減価償却を行う場合には、展示用建物の耐用年数の取扱いについて(昭53.11.27付東局直法第420号上申に対する指示)の規定を参照し、耐用年数省令別表第1の「建物」の「簡易建物」の「仮設のもの」に該当する場合は、7年で償却する場合もあります。

1-2.棚卸資産として計上する場合

一方で、当初から「最終的に販売すること」を目的として建設されたモデルハウスについては、「棚卸資産」として扱われるケースもあります。

この場合、建物は減価償却の対象とはならず、販売時に原価として一括で費用化されることになります。つまり、耐用年数という概念自体が直接的には適用されません。

1-3.モデルハウスの会計区分の違い(固定資産か棚卸資産か)

モデルハウスの会計区分の違い

区分固定資産(広告・展示用)棚卸資産(販売目的)
目的展示・広告として一定期間使用するため保有最終的に販売することを前提に建設・保有
資産区分有形固定資産棚卸資産(販売用不動産)
減価償却必要(費用配分あり)不要(販売時に原価として一括費用化)
耐用年数法定耐用年数を適用。耐用年数省令別表第1の「建物」の「簡易建物」の「仮設のもの」に該当する場合は7年。適用なし(そもそも償却対象外)
費用化のタイミング耐用年数に応じて費用化販売時に売上原価として一括計上
損益への影響減価償却が完了するよりも早い段階で取壊し等があった場合、取壊し時に多額の除却損が発生する(※1)販売時に費用が一気に計上され、利益が大きく変動しやすい
税務上の扱い固定資産税の対象になる・償却資産税の対象固定資産税の対象になる・償却資産税の対象外
判断基準のポイント・自社利用が主
・販売は副次的または予定なし
・当初から販売を目的として建設
・展示期間終了後に販売する計画が明確
実務上の留意点展示終了後に販売する場合でも、当初の目的が展示なら固定資産扱いが妥当展示期間が短期で、販売計画が明確なら棚卸資産とするケースが多い

(※1:減価償却が完了するよりも早い段階で取壊し等があった場合、取壊し時に多額の除却損が発生することになります。除却時の所得と相殺しきれなかった場合は繰り越す事となり、それでも相殺できない場合は切り捨てになります。)

この、固定資産か棚卸資産かの違いは非常に重要であり、同じモデルハウスであっても、会計処理によって損益の出方が大きく変わります。固定資産であれば長期にわたって費用配分されるのに対し、棚卸資産であれば販売時に一気に費用化されるため、利益計画にも直接影響を与えます。

したがって、モデルハウスの会計処理を検討する際には、「何年で償却するか」を考える前に、「そもそも償却する資産なのか」という前提から整理することが不可欠です。


2.モデルハウスを固定資産として扱う場合

モデルハウスを固定資産として計上する場合、最初に押さえるべき重要なポイントは、住居用の建物か、構造が簡易的で一般の建物とは区別されている建物かによって適用できる耐用年数には大きく分けて2つのパターンが存在するということです。

通常の法定耐用年数(主な耐用年数表)を適用するパターン(住居用の建物)

②展示用建物としての特例である「7年償却」(減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表を適用するパターン(構造が簡易的で一般の建物とは区別されている建物)

どちらを採用するかによって、減価償却費の計上ペースが大きく変わり、結果として損益計算に与える影響も非常に大きくなります。

ここでは、モデルハウスを固定資産として扱う際に押さえるべき耐用年数の考え方を整理します。

2-1.通常の耐用年数を適用する場合

モデルハウスの法定耐用年数は「木造・鉄骨造・RC造」といった構造ごとに明確に定められており、それぞれで大きく異なります。

モデルハウスの法定耐用年数は展示用建物として扱われる場合、構造や用途に応じて一般住宅と同じ基準が適用されることが多いです。展示用という特殊な用途であっても、税務上は一般の建物と同じ枠組みで判断されるケースが多いです。

モデルハウスを一般住宅と同様の基準で見るときの法定耐用年数は、国税庁が定める「構造別の耐用年数」を基準に理解していきましょう。

展示用であるかどうかに関わらず、建物としての区分が同じであれば、基本的にはこの法定耐用年数がそのまま適用されます。

この年数は、減価償却の計算にも直結するため、構造の違いを正しく理解することが不可欠です。。

■モデルハウスの構造区分と法定耐用年数

構造区分法定耐用年数補足説明
木造住宅22年「木造・合成樹脂造の住宅用建物」に該当。最も一般的で、償却期間は比較的短い。
軽量鉄骨造19年〜27年鉄骨の厚さによって区分される。薄いほど耐用年数は短くなる。
重量鉄骨造34年鉄骨の厚さが一定以上ある場合に該当。軽量鉄骨より耐久性が高い。
RC造(鉄筋コンクリート造)47年最も耐用年数が長い構造。耐久性が高く、償却期間も長期にわたる。
展示用建物の特例(モデルハウス等)7年(特例)国税庁通達により、展示用建物は一定条件のもと「7年」で償却可能。通常の法定耐用年数より大幅に短縮される。

参照:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁

2-2.別表を適用する場合

モデルハウスを固定資産として扱う場合でも、必ずしも通常の法定耐用年数を用いる必要はありません。国税庁通達により、展示用建物については減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表を参考にした「耐用年数7年」で償却するケースが紹介されています。

通達上、7年償却にあたっては、以下のような判断材料が例示されています。

● 特例である7年償却の主な適用条件

1.展示用建物は一般住宅と外観は同じだが、内部仕様は簡易であること

給排水設備・衛生設備がなく、電気設備のみなど、居住を前提としない簡易仕様であること。

2.建築基準法上、仮設建築物として扱われること

屋根・外壁・防火壁などの規制が適用除外となるため、防火地域等においても、耐火構造にない建物となっていること。

3.工法が簡易で、恒久的使用を前提としていないこと

ユニット工法でも接着剤ではなくボルト締めで接着しているなど、短期間使用を前提とした簡易工法が多い。

4.建物の使用目的が「展示のみ」であり、居住用途には供されていないこと

顧客に仕様・構造を見せるためだけに使用され、居住・事務所・販売用として使われていないこと。

5.展示期間が短期(おおむね3〜6年)であること

展示場での利用期間が明確で、通常の建物より短期間で役割を終えることが前提となっていること。

6.展示終了後は撤去・解体されることが予定されていること

実務では、廃材と解体費を相殺して解体業者に処理させるケースが多い。例外的に売却される場合もあるが、売却価額は取得価額の10〜20%程度と低い額であることが求められる。

7.敷地は一時使用で借りており、恒久的な土地利用権がないこと

展示場主催者が短期(3年程度)の一時使用契約で借りており、借地権は設定されず、土地所有者の都合で即時明け渡しが求められる。建物所有者には土地に対する権利が一切ない。

● 特例適用の判断に必要なポイント

  • 「当初の目的」が最重要
    建設時点で販売目的なら棚卸資産、展示目的なら固定資産(特例適用可)
  • 展示終了後に販売しても、当初目的が展示であれば固定資産として処理する
  • 税務調査では「目的の立証」が求められるため、企画書・社内稟議・展示計画などの保存が重要

減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表適用の可否により、利益計画や税負担に大きな差

例えば、木造のモデルハウスを固定資産として計上した場合、通常の法定耐用年数は 22年です。しかし、国税庁の通達(昭53.11.27 東局直法第420号)では、展示用建物については 7年で償却することが認められています
同じ建物でも、22年償却と7年償却では、年間の減価償却費が、標準的な定率法で計算すると、22年耐用(残存価額10%)の初年度償却率は約2.39%、7年耐用は約6.88%です。

(※定率法の初年度償却率は、定額法の償却率(1/耐用年数)を基に計算され、残存価額(取得価額の10%など) を必要に応じて考慮した数式で求められます。)

このとき、例えば取得価額100万円の場合、22年償却では初年度約2.39万円、7年償却では約6.88万円となり、減価償却費に約2.88倍の差が生じます。

このように、約3倍程度も初年度減価償却費が変わることもあるため、利益計画や税負担に大きな差が生じます。

したがって、モデルハウスを固定資産として扱う場合には、法定耐用年数と特例のどちらを採用するかを慎重に判断することが、適切な費用配分と経営判断につながります。

2-3.固定資産として計上する際の仕訳例

モデルハウスを固定資産として計上する場合の仕訳は、建設時・減価償却時・展示終了後の販売時で異なります。
ここでは、代表的な仕訳例を示します。

①建設(取得)時の仕訳

建設会社から引渡しを受けた時点で固定資産として計上します。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
建物×××円現金/未払金×××円モデルハウス建設代金計上

②減価償却費の計上(毎期)

■通常の法定耐用年数を用いる場合・特例7年償却を適用する場合

例として、間接法で減価償却した場合を挙げます。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
減価償却費×××円減価償却累計額×××円モデルハウス減価償却(法定耐用年数(あるいは特例7年など))

仕訳は同じですが、償却費の金額が大きく変わるので注意しましょう。

③展示終了後に販売した場合の仕訳

このときには、固定資産を売却した場合の一般的な処理を行います。

■売却益が出た場合

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
現金×××円建物×××円モデルハウス売却
減価償却累計額×××円固定資産売却益×××円同上

■売却損が出た場合

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
現金×××円建物×××円モデルハウス売却
減価償却累計額×××円同上
固定資産売却損×××円同上

3.モデルハウスを棚卸資産として扱う場合

モデルハウスは販売活動の一環として建築されるため、その会計処理は企業の財務状況や税務負担に大きく影響します。

この章では、モデルハウスを棚卸資産として処理する場合の考え方とポイントを整理します。

3-1.モデルハウスを棚卸資産と扱う場合、通常の販売用不動産と同様に扱う

モデルハウスを棚卸資産として扱う場合、販売目的で保有している建物として、通常の販売用不動産と同様に評価・計上することが適切です。

棚卸資産は「販売を目的として保有する資産」であり、モデルハウスも最終的には顧客に販売されることを前提に建築されます。そのため、固定資産のように減価償却を行うのではなく、販売時点で売上原価として費用化するという処理が合理的です。また、棚卸資産として扱うことで、販売活動のために一時的に使用している期間であっても、資産価値を維持したまま管理できます。

例えば、住宅メーカーが分譲地にモデルハウスを建築し、1〜2年間展示用として使用した後に販売するケースでは、建築時点から棚卸資産として計上します。展示期間中は減価償却を行わず、販売が成立した時点で売上原価として費用処理します。
ただし、展示期間が長期化し、実質的に販売目的よりも使用目的が強くなった場合には、固定資産への振替が必要となる可能性があります。

したがって、モデルハウスを棚卸資産として扱う場合は、販売目的であることを明確にし、展示期間中も棚卸資産として管理することが基本方針となります。販売時点で売上原価として費用化する点が最大の特徴です。

3-2.棚卸資産として扱う場合の仕訳

モデルハウスを棚卸資産として扱う場合、建築にかかった費用はすべて「仕掛品」または「商品(販売用不動産)」として計上します。
展示用として一時的に使用していても、販売目的である限り、減価償却は行わず、販売時点で売上原価に振り替えるのがポイントです。

建築中は「仕掛品」、完成後は「商品(販売用不動産)」へ振替えるのが一般的です。
販売が成立した時点で、棚卸資産を売上原価へ振り替えます。

①建築中の費用発生(材料費・外注費など)

借方科目金額貸方科目金額摘要
建設仮勘定XXX円現金/買掛金XXX円モデルハウス建築費

②モデルハウス完成(仕掛品 → 商品へ振替)

借方科目金額貸方科目金額摘要
商品(販売用不動産)XXX円建設仮勘定XXX円完成に伴う振替

③展示期間中(販売目的のため仕訳なし)

この段階では、仕訳をしません。販売目的である限り、使用していても費用化しないようにしましょう。

借方科目金額貸方科目金額摘要
展示期間中のため仕訳なし

④モデルハウス販売(売上計上)

借方科目金額貸方科目金額摘要
売掛金/現金XXX円売上高XXX円モデルハウス販売

⑤売上原価への振替(商品 → 売上原価)

借方科目金額貸方科目金額摘要
売上原価XXX円商品(販売用不動産)XXX円売上原価振替

◆補足:展示期間が長期化した場合

展示期間が長くなり、実質的に「販売目的より使用目的が強い」と判断される場合は、
固定資産(建物)へ振替 → 減価償却開始という処理が必要になることがあります。


4.モデルハウスの会計処理の注意点

モデルハウスの会計処理では、リノベーション費用の区分、自宅兼用モデルハウスの按分、固定資産税の扱いなど、税務上の判断が必要なポイントが多く存在します。

モデルハウスは「販売用」「広告用」「固定資産としての使用」など、複数の性質を持ち得るため、費用計上の可否や資産計上の要否がケースによって異なるためです。
誤った処理をすると、税務調査で否認されるリスクがあるため、適切な判断が不可欠となります。

①リノベーションを行ったときの会計処理

モデルハウスのリノベーション費用については、「修繕費(即時経費)」として処理するのか、「資本的支出(資産計上)」として処理するのかを適切に区分することが重要です。

税務上、工事の内容によって、当期の費用として一括で損金算入できるか(修繕費)、資産として計上し、耐用年数にわたり減価償却しなければならないか(資本的支出)が異なるためです。

国税庁通達では、一般的に次のように整理されています。

  • 原状回復や維持を目的とする工事 → 修繕費(即時経費)
  • 価値を高める、または耐用年数を延長させる工事 → 資本的支出(資産計上)

この区分を誤ってしまうと、税務調査において指摘されるリスクがあるため、注意しましょう。

修繕費(即時経費)として認められやすい例

  • 同程度のグレードの壁紙への張替え
  • 傷んだ床材の交換
  • 設備の軽微な修理 など

 

資本的支出(資産計上)として扱われやすい例

  • 高級仕様への全面リフォーム
  • 間取りの大幅な変更
  • 断熱性能や耐震性能を高める工事
  • 建物の使用可能期間を明らかに延長させる工事 など

このように、モデルハウスのリノベーション費用は、工事の目的・内容・効果を総合的に見て判断する必要があります。工事の実態に即して「修繕費」か「資本的支出」かを慎重に判定し、国税庁通達の趣旨に沿った処理を行うことが重要となります。

②自宅兼モデルハウスとする場合の会計処理

自宅兼モデルハウスとして使用されている場合には、事業に使用している部分のみを、合理的な基準に基づいて按分し、経費として計上する必要があります。

自宅部分はもちろん私的利用であり、税務上は経費として認められません。
一方、モデルハウスとして実際に事業に利用している部分については、面積や利用時間などの合理的な基準に基づき按分することで、その部分に対応する費用を損金算入することが可能となります。

この「合理的な按分」がなされていない場合、税務上否認されるおそれがあるため、注意しましょう。

面積割合による按分の例

  • 1階(50㎡):モデルハウスとして展示用
  • 2階(50㎡):居住用
    → 建物全体100㎡のうち、事業利用部分は50%と判断し、減価償却費や固定資産税等について50%を経費対象とする考え方があります。

 

時間割合による按分の例

  • 平日10:00〜17:00(1日7時間)のみモデルハウスとして公開
  • 1日の総時間は24時間
    → 時間割合は 7/24 として、光熱費等を按分する方法が考えられます。

 

経費化の対象となり得るもの

  • 建物の減価償却費(事業利用部分相当)
  • 水道光熱費
  • 固定資産税(事業利用部分相当)
  • 清掃費・消耗品費 など

いずれも、事業利用割合に応じて按分して計上することが求められます。

このように、自宅兼モデルハウスの場合には、面積や時間といった合理的な基準に基づき事業利用部分を算定し、その部分に対応する費用のみを経費として処理することが、税務上の重要なポイントとなります。

③固定資産税の会計処理

モデルハウスについては、展示専用の建物であっても、原則として固定資産税の課税対象となる点に留意する必要があります。

固定資産税は「土地・家屋を所有していること」自体に対して課税される税金です。不動産登記している場合はかかります。
そのため、会計上の区分が棚卸資産であるか固定資産であるかにかかわらず、不動産登記されている以上、固定資産税の対象となるのが原則です。

以下に、モデルハウスの固定資産税について整理します。

モデルハウスと固定資産税に関する4つのポイント

 

1.棚卸資産か固定資産かに関係なく、固定資産税は課税される

固定資産税は「土地・家屋を所有していること」に対して課税される税金であり、不動産登記されている建物であれば、会計区分に関係なく課税対象となります。

  • 固定資産として計上していれば課税する

  • 棚卸資産(販売用不動産)として計上していても課税することがある→ 会計処理と固定資産税の課税関係は別の概念である点が重要

 

2.展示専用モデルハウスは「事業用家屋」と扱われることが多い

実務上、展示目的で使用されているモデルハウスは、事業用家屋として固定資産税の課税対象となるケースが一般的です。

ただし、以下のようなケースでは例外があり得ます。

  • 家屋認定基準を満たさない簡易構造物

  • 自治体の判断で「家屋」とみなされない場合→ この場合は固定資産税の対象外となる可能性があるが、最終判断は自治体の家屋認定基準によるため、専門家への相談が推奨される

 

3.自宅兼モデルハウスの場合の扱い
  • 固定資産税は建物全体に課税される

  • 会計・税務上の経費算入は、事業利用部分のみ按分して処理する(例:電気代、修繕費、減価償却費など)

このように、モデルハウスは、棚卸資産として計上している場合であっても、展示用の建物として使用している限り、原則として固定資産税の課税対象となることを前提に、会計処理・税務判断を行うことが重要です。


5.モデルハウスなどの会計処理にお悩みの場合は、辻・本郷 税理士法人の税務顧問サービスをご検討ください

モデルハウスの耐用年数や減価償却の取り扱いは、「構造による法定耐用年数」と「資産区分」や、「実際の利用目的」などが複雑に絡み合う分野です。そのため、形式的な理解だけで判断すると、税務上のリスクや損益への影響を見落とす可能性があります。

モデルハウスの会計処理、税務処理に不安がある場合は、専門家である税理士に相談することで、最適な処理方法とリスク回避の両立が可能になります。

特に、固定資産として計上するか棚卸資産とするか、耐用年数をどのように適用するかといった判断は、個別事情によって結論が変わるため、実務経験に基づいた判断が重要です。

辻・本郷 税理士法人では、建設業・不動産業に関する税務に精通した専門家が、モデルハウスの取り扱いを含めた実務的なアドバイスを提供しています。自社の状況に即した最適な処理を検討したい場合には、税務顧問サービスの活用を検討することが有効です。


6.まとめ

モデルハウスの会計処理を正しく理解するためには、「法定耐用年数」「資産区分」「実際の使用実態」の3点を整理して考えると良いでしょう。

まず、固定資産か棚卸資産かによって扱いが変わります。

固定資産扱いの場合は、法定耐用年数に沿って費用計上します。

法定耐用年数は構造によって決まります。モデルハウスの法定耐用年数は、展示用建物として扱われる場合、構造や用途に応じて一般住宅と同じ基準が適用されることが多いです。

また、固定資産か棚卸資産かによって減価償却の扱いが変わります。

棚卸資産なら減価償却なし、固定資産なら7年特例が適用されることがあります。

モデルハウスの耐用年数に関する判断では、構造別耐用年数と7年特例を使い分け、事業実態に即した会計処理を行うことで適切な税務申告が可能となります。

お悩みの際には、税理士にご相談ください。