取締役の人数は何人がいい?会社設立時の取締役の決め方徹底解説!

自分一人しかいない場合でも会社を設立し、運営することができるのか。取締役ってそもそもなんだろう、どうやって決めればいいのだろうと悩んではいませんか?

取締役とは、会社法上で定められた会社の意思決定をする責任者であり、業務執行の意思決定を行う重要な役割を持った人のことです。

今回は、取締役の人数の決め方や注意したいポイント、具体的にどんな手続きをすればいいのかについてお伝えします。

取締役と代表取締役の違いや、必要な人数、取締役を選任する際のポイントを理解することで、スムーズな会社設立・運営ができるようになります。また、後々役員構成を変更するために無駄な費用や手間がかかることがないようしっかりと取締役について理解しておきましょう!


1.会社設立時に必要な取締役の人数は公開会社か非公開会社かで異なる

株式会社を設立する際には取締役を選任する必要があります。

また、株式会社の中でも株式譲渡制限会社(非公開会社)、公開会社が存在し、各々取締役の必要な人数が異なるといったような複雑な制度になっています。

この章では、会社の種類ごとの取締役の必要な人数や代表取締役の必要人数など、取締役の人数に関して徹底解説します。

1-1.株式譲渡制限会社は取締役が1人でも設立可能!

会社の持つ株式すべてに関して他人への譲渡を制限する規定を設けている会社である株式譲渡制限会社(非公開会社)の場合、取締役一人で会社を設立することができます。

株式譲渡制限会社は会社法上取締役会の設置義務がなく、取締役会を設置しない場合には取締役一人以上いればよいと定められているため、株式譲渡制限会社の場合、取締役一人で会社を設立することができるのです。

1-2.公開会社は設立時に取締役が最低3人必要となる

発行する株式のすべてまたは一部の譲渡が認められている公開会社の場合、取締役を3人以上設置する必要があります。

公開会社の場合、会社法上取締役会の設置が義務付けられており、取締役会設置会社の場合、3人以上の取締役の設置をしなくてはならないためです。

1-3.代表取締役は2人以上でもよい

代表取締役とは、会社を代表する取締役のことです。

代表取締役は2人以上いても会社法上問題ないため、複数人代表取締役としてしまっても問題ありません。

ただし、代表取締役の選任は取締役から行わなくてはならず、取締役でない方が代表取締役となることはできないので注意が必要です。

実際に、代表取締役が2人以上いる場合は以下のようなメリットと注意点があるので確認しておきましょう。


2.会社設立時は取締役を選任する手続きが必要

会社設立の際、取締役の選任と代表取締役の選定を行う必要があります。

取締役の選任については取締役会を設置する場合と設置しない場合で違いはありませんが代表取締役の選定については違いがあります。

取締役会を設置する場合、設置しない場合それぞれ解説します。

2-1. 取締役会を設置する場合の選任の手続き

会社設立時の取締役は、定款で定める方法か、発起人の選任による方法で決めます。発起人が複数名いるときは、発起人の過半数を占める決議を得て取締役を選任します。

代表取締役は、原則として取締役会の決議で選定しなければなりません。設立時は取締役会が存在していないため、定款の定めまたは発起人に選任された設立時取締役による選任決議で代表取締役を決めます。

なお、定款において株主総会(創立総会)の決議で選任することの定めを設けていれば、株主総会で代表取締役を選定することもできます。

2-2. 取締役会を設置しない場合の選任の手続き

取締役の選任の方法は、取締役会を設置する場合と同様です。定款で定め、もしくは発起人の選任により取締役を選任します。

なお、代表取締役の選定については取締役会設置会社と異なり、以下により選定が可能です。

代表取締役は、発起人の決議や設立時取締役による互選を経なくても、定款に直接記入することにより定めることができます。

また、代表取締役を特に定めないといったことも可能です。定款の定めや互選などにより代表取締役を定めないときは、設立時取締役に選任された全員が代表取締役になります。


3.取締役の人数が一人・複数人の場合のそれぞれのメリット・デメリットを理解して検討すべき

取締役の人数を決定する際には、取締役が一人の場合と複数人の場合それぞれのメリット・デメリットを理解してしておくことで、後のトラブルや手間などを回避することに繋がるため、しっかりと確認しておきましょう。

3-1.一人のときのメリット

代表者一人のみが取締役になる場合、すべての意思決定を一人で行う事ができるので、迅速な意思決定をすることができます。

特に、創業したばかりの小さな会社の場合のことを考えると、迅速に臨機応変な対応が求められるため、代表者一人だけが取締役になることにメリットがあります。

3-2.一人の時のデメリット

取締役が一人だった場合には以下のようなデメリットがあることにも気をつけなければなりません

3-2-1. 事業承継で問題が起きることがある

一人の取締役が株式のすべてを持っている場合、事業承継で問題が生じることがあります。

具体的には、取締役が万が一死亡してしまった場合、その取締役が他の取締役の選任権を持っているため、家族や事業承継をする人を取締役にすることができずに亡くなってしまい、事業が承継できないという事態に陥ってしまいます。

事業承継ができないというリスクを回避するためには、ほかに取締役を選任しておく、取締役に欠員が起きたときに取締役に就任できる補欠取締役を選任しておくといった手段がありますので検討しておきましょう。

3-2-2.責任が集中してしまう

取締役が一人の場合には、損害賠償などの責任を一人で背負う必要があるということにも注意が必要です。

そもそも取締役は会社法上、任務懈怠責任という取締役に一般的に期待される任務を遂行する義務が課されています。取締役が法令違反、会社の監督義務違反、経営判断のミスによって会社に損害を与えたときは、任務懈怠責任違反により、損害賠償責任を負う必要があるのです。

3-2-3.許認可が必要な業種では取締役に規定が設けられていることがある

行政の許認可が必要な業種の場合、取締役に関する規定が設けられていることがあります。

例えば、建設業の許認可が必要な場合には、常勤の取締役のうち一人以上が建設業法の定める要件を満たしている必要があります。

このように、会社法上の会社設立においては問題がないものの、行政の許認可に関する問題が生じることもあるので、許認可を取る上で必要な要件をみたしているかも確認しましょう。

3-3.複数人のときのメリット

複数人取締役を配置することで、以下のようなメリットがあります。

3-3-1.家族を取締役にすることで節税ができる

社長の家族を会社の取締役にすることで節税が可能です。
具体的には、所得分散をすることによって節税が可能なのです。
その原因は所得税が累進課税制度になっていることにあります。

家族に支給する給与の金額を所得税がかからない金額かつ社会保険料は社長の扶養の範囲内である金額に設定することで、世帯としての収入の額面金額は変わらないものの、手取りの金額を増やすことができます。
580万円の役員報酬を年間で受け取っている場合について考えてみましょう。

図のように、所得を役員報酬として分散させる事によって、所得税を抑えることができます。
(上記は東京都在住、30代、配偶者あり、扶養親族なしの場合)

3-3-2.事業承継の際困らない

万が一取締役の方が亡くなった場合にも、取締役が複数名入れば、その方が事業を継続することや他の方への承継をすることができます。

​​​​​3-4.複数人のときのデメリット

ただし、複数名取締役を置くことには意思決定が遅くなる可能性もあるといったようなデメリットも存在します。「船頭多くして船山に登る」といったことわざにもあるように、意思決定が遅くなるだけではなく、統率が取れないせいで経営が全く見当違いな方向となることも考えられます。


4.会社設立時の取締役の決め方に悩んだら税理士の相談する

取締役をどのように会社設立時に決定するかは税金の目線で見ても経営の目線で見ても大変重要な決定です。

「どのように決めれば会社が成功するのかわからない」とお悩みの場合、税務・経営の専門家である税理士に相談しながら会社設立を進めていくことがベストです。

辻・本郷税理士法人では、取締役など会社設立時に決めておくべきことから創業期にやるべきことまで徹底的にサポートを行っております。

会社設立でのお悩みが生じた際は辻・本郷税理士法人までぜひご相談ください!

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5.まとめ

株式会社を設立した際には、取締役を選任しなければなりません。必要な人数は公開会社か非公開会社かで異なります。
それぞれの場合において具体的にどのような手続きを行う必要があるのか、取締役や代表取締役の人数について1人の時と複数人の時、それぞれのメリットと注意点について解説してきました。

本記事の大切なポイントは下記の4点です。改めて確認しておきましょう。

取締役の決め方についてよく理解していないまま会社設立をしてしまうと、後々さまざまな問題が生じることがあります。

自分でやみくもに進めるのではなく、専門家の力も借りて会社設立時の取締役について慎重に検討するようにしましょう。

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