
2026年4月20日に「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」の第1回が開催されました。
現在の非上場株式の評価ルールが定められたのは1964年であり、評価ルールの抜本的な見直しは62年ぶりとなります。
1.なぜ評価ルールが見直されるのか?
現行の評価ルールは、上場会社の株価等を参考にして計算した「類似業種比準価額」と会社が保有する資産(時価)から負債を引いて計算した「純資産価額」を使用して評価を行うのが原則となっております。
「類似業種比準価額」と「純資産価額」は金額に大きな開きがあり、類似業種比準価額の中央値は純資産価額の中央値の約1/4となっております。この類似業種比準価額を利用した節税スキームが横行したため、非上場株式の評価ルールの見直しが行われることとなりました。
2.どのような評価ルールになるのか?
まだ議論の途中ですが、会社の純資産(簿価)に5年分の利益を足して評価を行う「残余利益方式」が採用される見込みとなっております。
節税スキームに利用されていた類似業種比準価額は廃止となる予定です。
3.外国の非上場株式の評価ルールはどう変わるのか?
現行の評価ルールは、類似業種比準価額を使用することはできず、純資産価額を使用して評価を行います。類似業種比準価額を計算するときに参考とする上場会社とは日本の上場会社であり、日本の上場会社と外国の非上場会社は類似性を有していないため、類似業種比準価額を使用した評価は認められておりません。
では残余利益方式はどうでしょうか。残余利益方式で評価を行う際に必要な資料は、貸借対照表、損益計算書、法人税申告書のため、外国の非上場株式も日本の非上場株式と同じように残余利益方式で評価することができると思われます。
よって、外国の非上場株式は純資産価額方式から残余利益方式に評価方法が変わる可能性があるかもしれません。
評価方法が変わる場合は、改正前後で外国の非上場株式の評価額がどう変わるかをシミュレーションした上で、次世代への承継方法を検討することが重要であると思われます。
4.まとめ
ご不明な点がございましたら、辻・本郷 税理士法人までお問い合わせください。
弊社の海外拠点事務所と連携して、ご対応いたします。
担当:山岸 悠伸
