辻・本郷 税理士法人
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平成23年税制改正速報(欠損金の繰越控除制度の見直し)

  • 法人税
  • 税務・会計

「平成23年度税制改正大綱」により欠損金の繰越控除制度について見直しが行われました。

  1. 控除限度額の制限
    青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度及び青色申告書を提出しなかった事業年度の災害による損失金の繰越控除制度における控除限度額について、その繰越控除をする事業年度の繰越控除前の所得の金額の100分の80相当額とすることとされました。

  2. 適用除外
    上記(1)の改正は中小法人等については適用されず、現行の繰越控除限度額が存置されます。なお、中小法人等とは以下の法人をいいます。

    1. 普通法人のうち、各事業年度終了の時において資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下であるもの又は資本若しくは出資を有しないもの(相互会社等、相互会社等の100%小法人及び資本金の額若しくは出資金額が5億円以上の法人の100%小法人を除く)。
    2. 公益法人等
    3. 協同組合等
    4. 人格のない社団等

      
    資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下の法人であっても資本金の額若しくは出資金の額が5億円以上の法人若しくは相互会社等の100%小法人に該当する場合には、(1)の控除限度額の制限が適用されることに注意が必要です。

  3. 適用時期
    上記の改正は、平成23年4月1日以後に開始する事業年度について適用することとされています。

  4. 欠損金の繰越期間の延長
    青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間、青色申告書を提出しなかった事業年度の災害による損失金の繰越期間を7年から9年に延長することとされました。これに伴い次の措置が講じられます。

    1. 欠損金の繰越控除制度について、その欠損金が生じた事業年度の帳簿書類の保存が適用要件とされます。
    2. 法人税の欠損金にかかる更正の期間制限が7年から9年に延長されます。
    3. 法人税の欠損金にかかる更正の請求期間が1年から9年に延長されます。

    (注)上記(I)と(II)の改正は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金額について適用され、上記(III)の改正は平成23年4月1日以後に法定申告期限が到来する法人税について適用されます。

欠損金改正案のまとめ

法人区分 対象 現行 改正案 改正案の適用時期
中小法人等
以外
控除
限度額
繰越控除前の
所得の限度
繰越控除前の所得の金額の80% 平成23年4月1日以後に
開始する事業年度
繰越期間 7年 9年 平成20年4月1日以後に
終了した事業年度において
生じた欠損金について適用
中小法人等 控除
限度額
繰越控除前の
所得の限度
改正なし(繰越控除前の金額) 改正なし
繰越期間 7年 9年 平成20年4月1日以後に
終了した事業年度において
生じた欠損金の適用

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