辻・本郷 税理士法人
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ペイオフによる定期預金の損失について

  • 所得税

 ペイオフによる定期預金の損失については雑損控除の対象にはなりません。また利子所得の基因となる所得であり定期預金は資産損失にも該当しません。
 日本振興銀行の破綻を受け、同行の金融整理管財人を務める預金保険機構により1971年の制度創設後初となるペイオフが実施されました。ペイオフにより保護されるのは、当座預金など決済用預金の場合は全額ですが、普通預金や定期預金などの場合は元本1千万円とその利息までとなります。これを超える部分の預金は保護の対象外となります。破たんした金融機関の財産状況に応じて弁済される規定にはなっていますが、全額戻ることは考えられません。では、こうしたペイオフで保護されない1千万円を超える部分に係る損失は、税務上何らかの救済措置があるのでしょうか。

 所得税法72条に規定される雑損控除は、災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができるものですが、損害の原因が限定されています。
雑損控除を受けられる損害の原因は、

  1. 震災,風水害,冷害,雪害,落雷など自然現象の異変による災害
  2. 火災,火薬類の爆発など人為による異常な災害
  3. 害虫などの生物による異常な災害
  4. 盗難
  5. 横領

に限られており、ペイオフについては、詐欺や恐喝の場合と同様に雑損控除は受けることはできません。

 また、所得税法51条に規定される資産損失による必要経費とも認められません。同条文に定期預金のように利子所得の基因となる所得については列挙されていないことから、必要経費として認められる「損失の生じた事由」には該当しないからです。

 以上より、ペイオフによる個人の定期預金の損失については、事業者であるか否かを問わず、税務上の損失とは認められないと考えられます。しかしながら、今回はペイオフが発動された初めてのケースであり、当局の今後の動向が注目されます。

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