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「担保物がある場合」の貸倒損失の取り扱いについて

  • 法人税

 国税庁HPに掲載している「質疑応答事例」が11月2日に更新され、新たに34事例が追加されました。本日はそのうち、「担保物がある場合」の貸倒損失の取り扱いについてご紹介します。

 ご存知の通り法人が所有している金銭債権について貸倒れが生じた場合の貸倒損失は、法人税法第22条第3項の規定により損金の額に算入されます。そして、損金算入が認められる貸倒損失の判定について、法人税基本通達9-6-1、9-6-2及び9-6-3において一般的な基準が規定されています。
 法人税基本通達9-6-2では、法人の有する金銭債権につき、その債務者の資産状況、支払能力等からみてその全額が回収できないことが明らかになった場合には、その明らかになった事業年度において貸倒れとして損金経理をすることができることとされています。
 この場合において、その金銭債権について担保物があるときは、その担保物の処分後の状況によって回収不能かどうかを判断すべきであり、その担保物を処分し、その処分によって受け入れた金額を控除した残額について、その全額が回収できないかどうかを判定することになります。
 したがって、担保物を処分した後でなければ貸倒処理をすることができず、また、担保物を処分しない場合には法人税法施行令第96条第1項第2号に規定する個別評価金銭債権に係る貸倒引当金制度によることが原則な考え方となります。

 この点、「質疑応答事例」では、上記の原則的な取扱の例外として、担保物が劣後抵当権であった照会事例を例に挙げています。ここでは、実質的に担保価値がないことが判明されたのであれば、担保物を処分する前であっても貸倒として処理することができるものとしています。
 また、担保物の処分による回収可能額がないとは言えないケースであっても、回収可能性のある金額が少額に過ぎず、その担保物の処分に多額の費用が掛かることが見込まれ、既に債務者の債務超過の状態が相当期間継続している場合に、債務者に対して書面により債務免除を行ったときには、その債務免除を行った事業年度において貸倒れとして損金の額に算入されるものとしています。

 なお、金銭債権が貸倒れとなったかどうかの事実認定は判断に迷うことが多いので、事前に顧問税理士や最寄の税務署にご確認されることをお勧めします。

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