中小企業投資促進税制の適用期限が2年延長!設備更新でお得に!
- 法人税
会社経営においては資金繰りが重要であり、なかでも納税は重要なポイントの一つではないでしょうか。
一般的に設備投資は高額になりがちであり、支出が先行し設備投資による売上増加などの投資効果はその後に現れることが多々あります。
そのようななかで、一定の設備投資を行った場合には、政策的観点からさまざまな減税策が設けられています。
そこで、今回は代表的な設備投資減税である、中小企業投資促進税制について解説します。
中小企業投資促進税制の概要
青色申告書を提出する①中小企業者等が②適用期限に③新品の対象設備を取得や製作し、事業に使用した場合に④特別償却または、資本金3,000万円以下の中小企業者は特別償却にかわって⑤税額控除のいずれかを選択適用することができます。
①対象となる中小企業者等
資本金1億円以下の法人、農業協同組合、商店街振興組合
従業員1,000人以下の個人事業主
②適用期限
令和5年3月31日までに事業に使用した資産
(令和3年度税制改正で適用期限が2年延長されました)
③対象設備
対象設備 | 取得価額要件等 |
---|---|
機械装置 | 1台または1基の取得価額が160万円以上 |
測定工具 検査工具 | 1台または1基の取得価額が120万円以上 または1台30万円以上かつ複数合計120万円以上 |
一定のソフトウェア | 一のソフトウェアが70万円以上 または複数合計70万円以上 |
車両運搬具 | 貨物の運送の用に供されるもののうち車両総重量が3.5トン以上のもの |
内航船舶 | 内航海運業の用に供される船舶 |
④特別償却
「取得価額×30%」が通常の減価償却費に上乗せして損金(税務上の費用)として認められます。
通常、固定資産を費用にするためには、減価償却費として耐用年数に応じて毎年少額ずつしか損金とすることができませんが、特別償却を適用すれば、早期に損金とすることができます。
⑤税額控除
「取得価額×7%」相当額が法人税額から直接控除されます。ただし、法人税額の20%が限度となります。
限度額を超える部分は1年間に限り繰越することが可能となっています。
なお、法人税額の特別控除は、資本金3,000万円以下の中小企業者にのみ認められています。
まとめ
設備投資を行った事業年度の税負担を減らし資金繰りを改善するということを考えれば、一般的には、税額控除より特別償却の方が有利になります。
ただし、特別償却は将来の減価償却費を前倒しで計上しているにすぎないので、耐用年数全体を通してみれば節税にはなりません。
融資による設備投資なのか、利息はどの程度なのか、手元資金は十分にあるのか、などを検討のうえ、税額控除または特別償却のいずれかを選択していただくとよいかと思います。
法人ソリューショングループ 大島 直樹
【参考サイト】
【国税庁】国税庁タックスアンサー/法人税 No.5433 中小企業投資促進税制(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除)
【中小企業庁】中小企業庁「中小企業投資促進税制」
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