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電気通信役務はインボイス制度でどう変わる?

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電気通信役務とインボイス日本のインボイス制度は、令和3年(2021年)10月から令和5年(2023年)3月末までの期間に適格請求書発行事業者の登録を行い、令和5年10月から導入されることになりました。

今回は、このインボイス制度の開始によって電気通信利用役務の提供に係る消費税の仕入税額控除がどう変わるのかをご説明いたします。

インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは

インボイス制度は消費税の仕入税額控除の一方式です。
消費税は、かつて単一税率だった請求書等保存方式から、令和元年(2020年)10月の軽減税率制度の導入により現在の区分記載請求書等保存方式へと変わり、令和5年10月にインボイス制度(適格請求書等保存方式)へ移行することが予定されています。

これにともなって発行されるインボイス(適格請求書)は、受領した者が適用税率や消費税額等を正確に把握できる記載が求められることとなります。
また、インボイスを発行できるのは、登録された適格請求書発行事業者に限られています

その適格請求書発行事業者により発行されたインボイスや帳簿を保存することで、消費税の課税事業者は仕入税額控除の適用を受けることができます。

電気通信役務の提供/リバースチャージ方式とは

消費税法では、本来、課税資産の譲渡等を行う事業者が申告納税を行うことになります。

しかし、国外事業者が電子書籍や電子音楽の配信などインターネットを介して国内の事業者・消費者に対して行う電気通信利用役務の提供のうち、事業者向け取引については、その役務の提供を受けた事業者が申告納税義務を負うとともに仕入税額控除が認められる「リバースチャージ方式」が採用されています。

また、消費者向け取引については、国税庁の登録国外事業者名簿に登録されている国外事業者から役務提供を受けたものに限り、仕入税額控除が認められています。

これを「登録国外事業者制度」と言います。

 国外事業者が行う電気通信利用役務の提供は、役務の性質や契約条件など取引の内容に応じて事業者向け取引と消費者向け取引の2つに分類されます。

インボイス制度導入後の電気通信利用役務の提供について

インボイス制度導入により、この登録国外事業者制度は廃止されます。
令和5年9月1日時点で登録国外事業者だった者については、適格請求書発行事業者の登録を受けたものとみなされます。

現行制度下では、上述の通り消費者向け電気通信利用役務の提供については、登録国外事業者から提供を受けた場合にのみ、その課税仕入れについて仕入税額控除が認められています。

ただし、インボイス制度導入後は、国内の事業者間で行われる課税仕入れと同様に取り扱われます

この場合、電気通信利用役務の提供を行う適格請求書発行事業者である国外事業者には、インボイス交付義務が発生します。

他方、消費者向け電気通信利用役務の提供を受けた国内事業者は、提供元たる国外事業者の登録番号を帳簿へ記載することは不要になり、他の課税仕入れと同様に、インボイスの保存とともに一定の事項を帳簿に記載することで仕入税額控除が可能となります。

また、リバースチャージ対象取引についてはインボイス制度の影響がないものと考えられています。

おわりに

今回は、来秋に予定されているインボイス制度の導入によって電気通信利用役務の提供にかかる消費税の仕入税額控除がどのように影響あるのかを確認しました。

インボイス制度の導入に際しては、役務や取引の内容によりそれぞれの対応が必要となる場合があります。対応が必要な役務や取引を正しく把握して準備を進めていただければと思います。

執筆担当:法人ソリューショングループ 駒澤 孝美

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