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電子保存の対象となる電子取引や帳簿書類とは?

  • その他

帳簿書類(紙データ)

令和2年(2020年)4月から大法人の電子申告義務化がスタートし、令和3年(2021年)の税制改正の1つの柱としても「デジタル化」があり、国税庁も紙から電子へ移行していくことをすすめています。

帳簿書類の保存の面でも、電子帳簿保存法の改正により、令和4年(2022年)1月1日から電子取引については電子保存が義務となります。

そもそも電子取引や帳簿書類とはどんなものがあるのか、何を電子保存しなければならないのか、基本的なところをまとめました。

帳簿書類の保存について

事業を行っている場合、すべての取引を記録する必要があり、あわせてその取引の証拠となる書類も保存しておく義務があります。

原則として、作成した帳簿や書類、紙で受け取った書類については、出力して紙の状態で保存することが要件で、今まではメールでの送受信など電子でやり取りした書類も紙で出力して保存していれば保存要件を満たしていました。

ですが、令和4年1月1日からは、電子取引については電子保存が義務となりますので、紙での保存では要件を満たさないようになります。

電子取引以外の帳簿書類については、今までどおり紙での保存で大丈夫ですし、一定の要件を満たせばデータで保存またはスキャナで電子化して保存も可能です。

電子取引の電子保存について

電子保存が義務となるのは、電子取引に限られます。まずは行っている取引の中で、電子取引に該当するものは何があるのかを確認し、その電子取引のデータをどのように保存していくかルールを決める必要があります。

<電子取引とは>

電子メールやWebサイトといった電磁的方式により取引情報の授受を行う取引をいいます。いわゆるEDI取引、Webサイトでダウンロードするクレジットカードの利用明細、メールによる請求書等のやり取りなどが該当します。

取引情報とは、取引をする際に、請求書等に通常記載される日付、取引先、金額等の情報をいいます。

電子取引以外の帳簿書類について

電子取引以外の、作成した帳簿や紙で発行、受領した書類は、任意で電子保存することが可能です。これらの帳簿や書類を電子保存する場合には「データで保存」または「スキャナで電子化して保存」の2つの方法がありますが、それぞれ対象となる帳簿書類が異なり、要件があります。

対象となるのは大きくわけて「帳簿」と「書類」の2種類があります。

<帳簿とは>

決算書の元となる取引の記録を集めたものです。
日々の取引を記載したものが仕訳帳、その仕訳帳を勘定科目ごとに記載した総勘定元帳でこの2つを「主要簿」といいます。

この主要簿を補足するための帳簿が「補助簿」であり、勘定科目に補助項目として内訳を設けることで、取引先ごとの残高がわかる売掛金元帳や、売上の種類ごとの残高がわかる売上帳など、取引内容を分類してわかりやすくすることが可能です。
自己が一貫してコンピュータで作成している書類は電子データ保存の対象となります。

保存が必要な帳簿
仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳、仕入帳など

<書類とは>

取引の証拠となる書類をいい、帳簿から作成される貸借対照表、損益計算書の他、棚卸表などの決算時に作成する資料、契約書、請求書、領収書などです。

「書類」は発行する書類か受領する書類かで扱いが異なります。
自己が一貫してコンピュータで作成している書類は電子データ保存とし、それ以外は、スキャナで電子化して保存となります。

保存が必要な書類
貸借対照表、損益計算書、棚卸表、領収書、預金通帳、注文書、契約書、請求書、納品書など

帳簿書類の保存方法
引用【国税庁】電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係】

保存の要件について

電子保存が義務化される電子取引については、タイムスタンプの利用や事務処理規程を定めて運用を行うなどの措置を行うこと(真実性の要件)、保存場所にパソコン等を備え付けて取引情報による検索機能を確保すること(可視性の要件)といった要件が求められます。

電子取引以外の帳簿書類を電子保存するためにも、電子の状態でも証拠書類とできるように一定の要件を満たす必要があり、何の書類を電子保存の対象とするのか、どのように管理、運営していくのかなども考えていく必要があります。

上記に記載したもの以外にも、各種規程、社内の稟議や決済の書類、連絡文書など、業務に関係する書類は多数存在します。まずは電子取引の電子保存への対応となりますが、この機会に他の帳簿書類の電子化の検討を行ったり、社内にある文書を整理し、業務フローの見直しや効率化も行ったりするのも良いかもしれません。

辻・本郷でも、システムやデジタル化のお手伝いなど幅広くコンサルティングを行っておりますので、ぜひご相談ください。

[公開日:2021年4月5日]
[最終更新:2021年11月5日]
執筆担当:北九州事務所 江原 里恵

<関連ページ>
電子帳簿保存法対策 電帳法改正・電子保存の準備はできていますか?

<参考サイト>
【国税庁】電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係】Ⅰ 通則【制度の概要等】

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